先日、栃木の宮大工さんとお話する機会がありました。
その中で印象的だった言葉があります、
その宮大工さんが目指すべき姿として
「仕掛けられる大工になれ」と云う言葉を大事にしているとのこと、
この言葉は「現代棟梁 田中文男」という本に書かれている
(「西の西岡、東の田中」と呼ばれるほど、有名な大工の著書)
(「西の西岡、東の田中」と呼ばれるほど、有名な大工の著書)
そこには大工の仕事は能力に応じて8階級に分かれると書かれていて
1、大工としての基本的な技能を持っているか
2、自分の仕事だけでなく、後輩や同僚の仕事の面倒を見てやれるか
3、下職の手配をしてそいつらの面倒を見てやれるか
4、仕事の段取りには工期と材料と人の問題があるこれを手配できるか
5、自分でやった仕事、あるいは人に頼んでやった仕事が指示通りに出来上がり
お客さんに文句を言われずにお金をもらえるか
6、頂いた金を仕事をやってくれた人に払って再生産できるだけ自分に残るか
7、今の仕事も見ながら次の仕事の段取りができるか
8、仕事を仕掛けられるか
売り手じゃ損、買い手に回らなければ
わざわざ頼みに来られるようになれ
つまり売り手が買い手にどれだけ仕掛けられるかということ
深い、あまりにも深すぎる言葉、
あらためて読むと、一つ一つが胸に刺さりますね
この言葉は大工の八階級ですが
他業種でも関係なく言えることのように思えます。
宮大工さん熱いです、凄いです、素敵です。
自分は屋大工として、現場は離れているけど
自分がどの位置にいるのか再認識して
また頑張っていこうと思える夜でした、
ありがとうございました。
引用 INAXBOOKLET 現代棟梁 田中文男 より
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